やきもの食器におけるその差異は、外見のデザインに隠されたさらなる職人技術の集積であると考えます。機械成型のみや工程数を減らす思考からは中々辿り着けない魅力としての「付加価値」を生み出します。

 ただ残念ながら近年その源となる地場産業を取り巻く環境はますます厳しいものとなってきました。陶磁器輸出額の落ち込みはもとより、人口減少による国内需要の縮小、競合輸入品の増加は大きな課題でもあります。また何より後継者不在による事業所の廃業等は、この業界の貴重な職人技術の喪失につながっています。

弊社の目指してゆくもの

 そうした環境の下ではありますが、より魅力ある付加価値を目指すことに変わりはありません。打開の一手は自社の得意分野のみならず独自性ある同志企業と共に、業界内でのアライアンスを強化し、サプライチェーンを見直し、新たな業界のプラットホームを構築していくことだと考えています。

 業界人なら誰しも心に刻んでいる「1300年の長きに渡り脈々と受け継がれ、それぞれの時代に最新の技術と斬新な創造性が盛り込まれ進化を続けてきた“美濃焼”」を担う産地商社として、守らなければならないもの、変えなければならないもの、どちらも熟考し実行してまいりたいと思います。

有限会社 田中陶器

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